大磯砂の酸処理(クエン酸)

クエン酸で酸処理

クエン酸で酸処理

今回はクエン酸を使った大磯砂の酸処理の手順を紹介します。

大磯砂を使った水槽を立ち上げる場合にそのまま使わずに酸処理という手順が必要となります。
絶対に酸処理しなくてはいけないというわけではありませんが、できれば事前に実施しておきたいですね。

特に弱酸性を好む生体や水草を育てる場合には重要ですよ!
なぜ酸処理が必要か?という点についても説明します。

ちなみに初めて水草を育てるのであれば大磯砂は避けたほうが無難です。
大磯砂はソイルと違い水草に必要な栄養分が含まれていませんので、自分で肥料を入れ栄養コントロールをする必要があります。

これが意外と難しいですので・・・^^;
既に栄養分が含まれたソイルを使うようにしましょう。水草育成の難易度を下げられますよ。

では酸処理の説明と手順について説明したいと思います。

酸処理はなぜ必要か?

大磯砂には貝や貝の破片が混ざっています。その貝には多くのカルシウムが含まれている為に、そのまま水槽で使うとカルシウムが溶け出してしまいます

カルシウムが水槽の水に溶けだすことにより水の硬度とPHが変化します。熱帯魚や水草は低硬度・弱酸性を好みますが、カルシウムが溶けだすことにより高硬度になりPHはアルカリ性に傾きます

その為、熱帯魚や水草がうまく育たなくなってしまう事があります。それを防止する為に酸により貝(カルシウム)を溶かし中和してしまおうというのが目的です。

酸処理の種類

・塩酸
・食酢
・クエン酸

大まかにこの3種がありますが、塩酸は手に入りづらく危険な為お勧めしません。

食酢は匂いがきついので室内ではもちろんですが、屋外でも非常に匂いが気になるためご近所や家族に迷惑をかけてしまうので場所を選びます。
食酢を使う場合は酸処理に使うバケツに蓋をして匂いが漏れないように対策が必要になるでしょう。

最後に今回使用するクエン酸は比較的に安全で匂いもなく容易に手に入るのでお勧めです。詳しくは酸処理の手順で説明します。

準備する物

・バケツ
・大磯砂(今回使用した量:5kg/サイズ:細目)
・クエン酸200g(大磯砂1kgあたり40gが目安)

クエン酸バケツと大磯砂

酸処理手順

大磯砂を洗う

バケツに大磯砂を入れ水が濁らなくなるまで洗いましょう。ここでしっかりと洗い不要なゴミをできるだけ除去します。
大磯砂を洗う

大磯砂を乾燥

洗い終わった大磯砂は完全に乾燥させます。日の当たる場所にシートを敷いてできるだけ薄く砂を広げましょう。

砂が厚くなると乾く時間が長くなってしまいます。真夏で日が当たるところであれば小一時間で乾くでしょう。今の11月くらいだと2,3日天日干しすれば乾きます。
しっかり乾かさないと酸処理の時に効果が薄れてしまいます。
大磯砂の天日干し

貝の除去

大磯砂の中に紛れている貝を手で取り除きます。正直これが面倒なところてす。完全に取り除ける事が理想ですがものすごく時間と手間が掛かるので目立つものを取り除きましょう。

ここで取り出した貝類が硬度を上げる原因になっています。貝は破片ばかりなので見分けが付きづらいと思いますが、概ね下の画像のようなものが貝の破片です。
貝殻の破片

クエン酸水に漬ける

バケツに大磯砂が完全に浸るように水をいれとクエン酸をいれます。クエン酸が完全に溶けて混ざるように大磯砂をかき混ぜまさしょう。

バケツにクエン酸を入れるクエン酸を混ぜる

この時に出来上がるクエン酸水は強酸性になりますので直接手でかき混ぜないでください。直接手を入れると酷い手荒れになると思います。試したことはありませんが・・・
ゴム手袋やスコップ等を使って手に触れないようにしましょう。

また万が一目に入ってしまった場合はしっかり洗い流してください。できればその後病院で診察を受けましょう。

「目に入ることなんて・・・」と思う方もいるとは思いますが、私はかき混ぜている時に水が撥ね目に入ってしまいました。
幸い目に異常はありませんでしたが、みなさんは気を付けるようにしてくださいね^^;

しばらくすると貝類が溶けて泡が出てくると思います。数時間おきに砂を混ぜましょう

クエン酸が反応し泡がでる泡が出なくなったクエン酸と大磯砂
完全に泡がでなくなったら完了です。

クエン酸を洗い流す

クエン酸を洗い流し大磯砂を何度も水で洗いましょ。クエン酸が残っていると水質が酸性に傾き生体に大きなダメージを与える可能性があります。また化合物のクエン酸ナトリウム(白い塊)ができているのでお米を研ぐようにゴシゴシ洗い化合物を取り除きましょう

排水口に流す場合は十分に薄めてから流すか、しばらく水を流し続けたほうが良いです。そのままクエン酸を流すと強い酸性により排水管の腐食や劣化の原因になります。

まとめ

如何でしたか。大礒砂の酸処理の必要性と手順はわかりましたでしょうか?
冒頭でも書きましたがクエン酸を使った酸処理は安全、簡単で材料を容易に手に入れる事ができます。

大磯砂を入れるときは酸処理をしっかりして生体や水草に影響のないようにしましょうね!

では良いアクアリウムライフを

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