ウィローモスの育て方丨増やし方や種類について解説


ウィローモスは初心者でも育てやすくアクアリウムのレイアウトで汎用性や使用頻度の高い代表的な陰性水草です。育てること自体は簡単ですが意外と綺麗に育てようとするとうまくいかないこともあります。

今回はウィローモスの基本的な育て方やウィローモスの種類、コケ対策などについて解説していきます。

ウィローモスはどんな水草?

ウィローモスは水草と言われていますが実際は草ではなく「水苔」です。世界中でみられる水草ですが、日本では田んぼの用水路にひっそり着生していることがあります。

乾燥には弱いですが、水辺や常に湿っているような場所では水上葉のウィローモスを見つけることもできます。
基本的にとても丈夫で水槽に一かけらでも入っていると、いつの間にか増えています。

ウィローモスの基本情報

育成難易度★☆☆☆☆
とても簡単
光量(LED)60cm20W1灯以上
(800lm~1000lm)
CO2添加がなくても十分に育つ
添加しても可
水温10度~27度
底砂 ソイル、砂、大磯、溶岩石
無くても可
成長速度

遅い

育成難易度
水草の育成が初めての初心者でも簡単に育てることができる水草です。
綺麗に育てるにはトリミングにテクニックが必要な場合もありますが、育成には特別な環境も必要がなく水草入門種の一つでもあります。

光量
ウィローモスは陰性水草なので高光量を必要としません。
60cm20W1灯以上(800lm~1000lm)程度で十分に育てることができます。光量が強すぎるとコケに覆われてしまうことがあるので注意が必要です。

CO2
ウィローモスはCo2添加はなくても十分に育てることができます。
CO2の添加を行った場合は、成長速度があがり綺麗に育てることができます。

水温
水温は10度~27度ほどの間で育成可能です。
かなり幅広い水温に適応はしていますが、温度差の大きい環境に移し替えるようなことをすると調子を崩してしまいます。
また低水温時は成長速度が遅くなります。

底砂
低床に直接植える水草ではないので底砂は何を使用しても問題ありません。ベアタンクにそのまま入れても育てることが可能です。

成長速度
ウィローモスの成長速度は水草の中では遅いほうです。特に低水温時は成長が遅くなります。
成長速度を上げたい場合は、CO2添加と水温を25度程度にし、照明をコケが生えない程度の強さで照らしましょう。

ウィローモスの育て方

ウィローモスを増やすのはとても簡単です。
ウィローモスが育成可能な環境である程度調子よく伸び始めたら、適当な部分で切りトリミングします。

トリミング位置はどこでも良くウィローモスの長さが1cm以上残っていれば問題ありません。あとはトリミングした部分を水槽に戻すだけで増えていきます。

細かく切りすぎると再び伸び始めるのに時間がかかる場合があるので、大量に増やしたいからといって細切れにしないよう注意してください。
いくら丈夫とは言えトリミング後は、水草が弱っている状態になるので苔に覆われやすくなります。

ウィローモスの種類

ウィローモスは世界中に多くの種類があります。
今回は代表的な種類を紹介します。

ウィローモス

ウィローモスの中では最も手に入りやすくショップでは必ずと言っていいほど購入することができます。さまざまな物に活着させて使うことできます。

南米ウィローモス

南米ウィローモスは葉が三角に広がるので綺麗に育てると美しい幾何学模様を見ることができます。
通常のウィローモスより活着する力が弱く素材によってはうまく活着できないこともありますが、成長速度はウィローモスに比べ若干ですが早く育ちます。

ジャイアント南米ウィローモス

ジャイアント南米ウィローモスは名前の通り南米ウィローモスを大きくしたような水草です。南米ウィローモスと同様に三角状に成長し幾何学模様を作ることができます。
活着する力は南米ウィローモスよりもさらに弱い為、活着できないものと思って扱ったほうが良いでしょう。

ウィーピングモス

ウィーピングモスは文字通り垂れ下がる様に育つハイゴケ科のモスです。
その特性から石や流木の上部に活着させるようにレイアウトすると見栄えが良くなります。

バブルモス

見た目は通常のウィローモスとほどんど変わりませんが、バブルモスは名前の通り気泡を付けやすいモスです。
盛んに気泡を付ける為にはCO2を添加し照明でしっかりと光合成させます。

フレイムモス(フレームモス)

フレイムモスはその名の通り燃え上がる炎ように上方へ伸び、その姿からフレイムモスと呼ばれています。
他のモスと同様に育成は容易にで、トリミングする高さにより前景や中景へのレイアウトが楽しめます。

ジャワモス

ジャワモスはミズゴケ科に属しウィローモスに非常に似ていますが葉幅が広く、這うように伸びていきます
育成はウィローモスと同様に容易で上手に育てると低床を這うほうに繁茂します。

オレゴンリバーモス

他のモスとは雰囲気が違いもっさりとした草体が特徴です。強めの光を好み他のモスと比べると成長速度は速い部類になります。
育成環境により黄緑色~濃い緑色の間で色が変わってきます。

注意点としてオレゴンリバーモスは高水温に弱いので水温の上がりやすい夏場には注意が必要です。

マナウス産ウィローモス

葉は柔らかく丸みを帯び透明感のあるモスです。
活着性はほとんどないので流木や石にはテグスなどで巻き付けて使用します。

プレミアムグリーンモス

プレミアムグリーンモスはまさに”苔”というモスです。活着性があり流木や石に活着させると自然の風合いが表現できます。
密度が上がると”もこもこ”した見た目になるのが特徴です。

ウィローモスのコケ対策・予防

ウィローモスも他の水草と同じようにコケが生えることがあります。コケ対策はウィローモス以外の水草にも同じような対策が考えられます。
コケの種類もさまざまありますが、基本的な対策と予防を説明します。

コケ取り生体を入れる

ヤマトヌマエビやミナミヌマエビを投入することで緑藻・アオミドロ類(糸状コケ)・珪藻(茶ゴケ)の対策と予防になります。
特にヤマトヌマエビのコケ取り能力は非常に高くおすすめです。

水流を確認し止水域を作らない

水流がほどんど止まってしまいている場所ではコケが発生しやすくなります。
特に注意したいのは藍藻でコケ取り生体がほとんど食べることのないコケです。一度発生してしまうとウィローモスだけでなく水槽全体に広がってしまうので発生させないことが重要となります。

照明時間を短くする

コケは長時間の弱い光で増えやすくなります。
対策として照明時間を短くしたり、照明がついていない時間帯は水槽を遮光する等してコケの発生を予防しましょう。

定期的な水替えを行う

コケは窒素分の多い汚れた水を好みます。定期的な水替えで余分な窒素分を排出しましょう。

コケを見つけたらすぐに除去

ウィローモスにコケが生えた場合、その部分を除去してしまう方法もあります。
コケ発生初期に取り除くことによってコケの増殖を抑制することができます。

コケ除去剤は絶対にダメ!!

コケを取り除く為にコケ除去剤の使用は絶対にしないでください。
ウィローモスはコケの仲間なのでコケ除去剤のによって枯れてしまいます。

ウィローモスが枯れる原因

光量不足

ウィローモスは低光量でも育成可能いですが、完全に陰になっていて光が当たらない場所では枯れてしまうことがあります。
基本的に水草を育てるために照明を使っているのであれば、まず光量不足で枯れることはありません。

もしウィローモスが全く光が当たらない場所にあるようであれば、弱い光でも良いので光の当たる場所に移動しましょう。

水温低下

ウィローモスは低水温にも強い水草ですが、極端に冷たい水(水温が一桁台)のような場所では枯れてしまうことがあります。
植物は適温から極端に低水温になると低温ストレスにより、光合成活動や呼吸活性が落ちてしまします。

水槽内で管理している場合はそこまで温度が下がることはないと思いますが、屋外での越冬時には注意が必要です。

コケの付着

ウィローモスにコケが大量に付着すると生育不良をおこしてしまいます。
長期間コケを放置してしまうと茶色く色が変わり枯れてしまうので、できるだけ早くコケの除去を行う必要があります。

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