丈夫で育てやすい水草として知られているアヌビアスナナですが、長く育てていると葉が黄色くなったり、黒っぽくなったり、場合によっては葉が取れてしまうことがあります。
アヌビアスナナは成長が遅いので、調子を崩してもすぐには変化が分かりにくい水草です。
そのため葉の色だけを見て「肥料不足かな?」と考えるより、まずは根茎の状態を確認するのがおすすめです。
特に根茎をソイルや砂の中へ埋めている場合は、一度確認してみてください。
この記事では、アヌビアスナナが枯れる・溶けるように見えるときに確認したい原因と、立て直す方法を紹介します。
基本的な育て方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
アヌビアスナナが枯れそうなときは最初に根茎を確認する
アヌビアスナナの調子が悪いとき、私なら最初に葉ではなく根茎(こんけい)を確認します。
根茎とは、葉と根が出ている横向きの太い茎のような部分です。
正常な根茎には硬さがありますが、傷んでくると柔らかくなったり、変色した部分が出てくることがあります。
- 根茎にしっかり硬さがある
- 根茎が底床へ埋まっていない
- 触ると崩れるような部分がない
- 葉の付け根が次々と取れていない
まずはこのあたりを確認してみましょう。

アヌビアスナナが枯れる・溶ける主な原因
根茎を底床の中へ埋めている
アヌビアスナナを初めて育てるときに、特に注意したいのが植え方です。
普通の水草と同じようにソイルや砂へ植えるとき、根だけでなく太い根茎まで埋めてしまうことがあります。
しかし、アヌビアスナナの根茎は底床の中へ埋めないようにします。
細い根が底床へ入るのは問題ありませんが、横に伸びている太い根茎は底床の上へ出しておきましょう。
根茎まで埋まっている場合は、まず底床から出して状態を確認してください。
個人的にはアヌビアスナナの場合、無理に底床へ植えるよりも流木や石へ活着させて育てる方法が管理しやすいと思います。
根茎そのものが傷んでいる
根茎を触ったときに明らかに柔らかかったり、崩れるようになっている場合は注意が必要です。
葉が多少傷んでいても根茎がしっかりしていれば新しい葉を出してくれる可能性がありますが、根茎そのものが大きく傷んでしまうと株全体へ影響します。
傷んでいる部分が一部分だけで、残りの根茎がしっかりしている場合は、清潔なハサミなどを使って傷んだ部分を取り除き、状態の良い部分を残して育て直す方法があります。
ただし、根茎全体が柔らかく崩れてしまっている場合は、立て直すのが難しいこともあります。
購入直後や移動後に葉が傷んでいる
購入したばかりのアヌビアスナナや、別の水槽へ移動した直後の株では、それまで育っていた環境から大きく変わります。
そのため、古い葉の一部が傷んだり、葉が落ちることがあります。
この場合も、葉だけを見て判断するのではなく根茎を確認してみてください。
根茎がしっかりしていて新しい葉が出ているのであれば、すぐに肥料やCO2を追加するより、そのまましばらく様子を見る方が良いと思います。
葉にコケが付いて黒く見えている
「アヌビアスナナの葉が黒くなった」と感じたときは、葉そのものが変色しているのか、表面にコケが付いているのかを確認してみましょう。
アヌビアスナナは成長が遅く、一枚の葉を長く維持する水草です。
そのため長く水槽内にある葉ほど、表面にコケが付着する時間も長くなります。
特に強い照明が直接当たる場所では、葉の表面にコケが目立つことがあります。
軽いコケであれば、葉を傷めないように指や柔らかいスポンジなどで優しく取り除いてみてください。
完全にコケで覆われ、葉自体も傷んでいる場合は、その葉だけを付け根付近から取り除く方法もあります。
高光量の水槽でアヌビアスナナを育てる場合はこちらも参考にしてみてください。
アヌビアスナナの葉が黄色くなった場合
葉が黄色くなったからといって、すぐに肥料不足と判断する必要はありません。
まず確認したいのは、黄色くなっているのが古い葉だけなのか、新しく出てくる葉まで次々と変色しているのかです。
古い葉が一枚だけ傷んでいるのであれば、その葉を取り除いて株全体の様子を見る方法があります。
一方で複数の葉が短期間に傷み、根茎まで柔らかくなっている場合は、葉よりも根茎の状態を優先して確認しましょう。
原因が分からない状態で「黄色いから肥料不足」と考え、いきなり液体肥料を大量に追加するのはおすすめしません。
アヌビアスナナの葉が黒くなった場合
葉が黒っぽく見える場合も、まず葉そのものが黒くなっているのか、コケや汚れが付着しているのかを確認します。
表面を軽くこすって取れるのであれば、葉そのものの変色ではなくコケなどが付着している可能性があります。
逆に葉の組織そのものが傷んで柔らかくなっていたり、葉の付け根まで傷んでいる場合は、その葉を無理に残す必要はありません。
状態の悪い葉だけを取り除き、根茎や新しく出てくる葉を観察していきましょう。
CO2不足だけを原因にしない
水草の調子が悪いと「CO2が足りないのでは?」と考えたくなりますが、アヌビアスナナはCO2要求量が低い水草です。
CO2を添加している水草水槽でも育てられますが、アヌビアスナナのためだけにCO2添加装置を用意しなければ育たない水草ではありません。
枯れたり葉が傷んだときは、CO2を増やす前に、
- 根茎を埋めていないか
- 根茎が傷んでいないか
- 葉にコケが付着していないか
- 最近水槽を移動していないか
このあたりを確認した方が原因を見つけやすいと思います。
強い照明へ交換すれば復活するわけではない
アヌビアスナナは強い光を必要とする水草ではありません。
枯れそうだからといって、より明るい照明へ交換する必要はありません。
むしろ陽性水草などと一緒に高光量の照明を使用している場合は、流木や背の高い水草の陰になる場所へ移動させる方法もあります。
アヌビアスナナだけを考えるのであれば、無理に強い光を当てなくても大丈夫です。
枯れかけたアヌビアスナナを立て直す方法
アヌビアスナナの調子が悪い場合は、一度にいろいろ変更するのではなく順番に確認していきましょう。

1.根茎を確認する
まず太い根茎を確認します。
底床へ埋まっている場合は取り出し、柔らかくなった部分や大きく変色した部分がないか確認してください。
2.傷んだ葉や根茎を取り除く
完全に傷んでいる葉は取り除きます。
根茎に局所的に柔らかく傷んだ部分があり、状態の良い部分が残っている場合は、清潔なハサミを使って傷んだ部分を切り離します。
無理に細かく株分けする必要はありません。
3.根茎を底床へ埋めない
植え直す場合も、根茎はソイルや砂の中へ埋めないようにします。
細い根だけを底床へ入れるか、流木や石へ固定するのがおすすめです。
4.環境を一気に変更しない
調子が悪いと、照明を変更したり、CO2を増やしたり、肥料を追加したりといろいろ試したくなります。
しかし一度に複数の条件を変更すると、何が原因だったのか分からなくなってしまいます。
まずは根茎や植え方を修正し、その後の新しい葉の状態を見ながら判断しましょう。
5.水槽全体の管理も確認する
水槽内に汚れが溜まっている場合は、普段どおりの水換えや掃除も行います。
水換えの方法や必要な道具についてはこちらで紹介しています。
アヌビアスナナが枯れるときの確認順
原因が分からない場合は、私は次の順番で確認するのがおすすめです。
- 根茎が底床へ埋まっていないか
- 根茎が柔らかく傷んでいないか
- 葉そのものが傷んでいるのか、コケなのか
- 購入直後・移動直後ではないか
- 照明を強くしすぎていないか
- 水槽全体の環境に大きな変化がなかったか
特に重要なのは根茎です。
葉が数枚傷んでいても根茎がしっかりしていれば、状態の良い部分を残して育て直せる場合があります。
逆に根茎そのものが大きく傷んでいる場合は、早めに状態を確認した方が良いでしょう。
まとめ
アヌビアスナナは丈夫な水草ですが、絶対に枯れないわけではありません。
葉が黄色や黒色になったときも、色だけを見て肥料不足やCO2不足と決めつけないことが大切です。
まずは、
- 根茎を埋めていないか
- 根茎が柔らかくなっていないか
- 葉にコケが付いていないか
- 最近環境を大きく変えていないか
この順番で確認してみてください。
特に根茎を底床へ埋めないことは、アヌビアスナナを長く育てるうえで重要なポイントです。
元気な部分が残っているのであれば、傷んだ部分を整理して気長に育ててみましょう。
アヌビアスナナの基本的な育て方や活着方法、株分けについてはこちらの記事でまとめています。
では良いアクアリウムライフを!

